『typographics ti:(タイポグラフィックス・ティー)』は、
デザイン関連協会が発行する出版物としては、
異例の長寿を誇る日本タイポグラフィ協会の広報誌。
1980年にその発行をスタートし、30年以上の歴史と
270号という冊数を積み重ねてきたタイポグラフィと
グラフィックデザインの貴重なアーカイブです。
2011年4月発行の263号からは、関西の会員を中心に
「type trip(タイプトリップ)」をテーマにした、
アジアのタイポグラフィとグラフィックデザインの今を探る取材を敢行。
2年間7号にわたり、ソウル、香港、シンガポール、台北、深圳、バンコク、
そして北京へと制作メンバー自身が足を運び、
現地のデザイナーたちと直接対話することで誌面をつくりあげてきました。
毎号、その都市のデザイナーが表紙を担当し中身の制作も恊働するなど、
情報を伝えるだけでなく、関係性をつくるプラットフォームとしての
メディアの可能性を追求してきた「type trip」の最後の旅の目的地は、大阪。
今度は、取材を通じて出会ったデザイナーたちが、大阪へと旅します。
dddギャラリーは、この「type trip to Osaka」をGRAPHIC WEST 5として紹介。
『typographics ti:』の誌面を立体的に展開します。
また、会期中は毎週末「InterView」と題したトークイベントを開催。
スピーカーとオーディエンスという形ではなく、
参加者全員が直接対話できる場をつくり、
関西のデザイナーとアジアのデザイナーとのつながりを拡張していきます。
「type trip to Osaka | typographics ti: 270」は、
作品を鑑賞するだけでなく、体感し関係するための試みです。