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InterView02 Javin Mo[Milkxhake] from Hong Kong

ジェイヴィン:最後にご紹介するのは、個人的にはすごく気に入っている、意味のない発明をテーマにした展覧会のためのポスターです。タイトル自体も、「無意味な発明」を提案しました。このロゴをつくるにあたって香港には町に職人さんがいるんですけど、店の看板に使われるステンシルをつくる職人さんに、ロゴをつくっていただきました。展覧会でも、香港の街中でよく見る赤とグリーンの2色をテーマカラーにしています。

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原田:少し戻りますが、さきほどの展覧会は、ほかの人が企画しているんですか?

ジェイヴィン:国の文化促進課みたいなところが主催しています。

原田:おもしろい仕事に出会っていますよね。どのようにして、仕事の相談を受けていますか?

ジェイヴィン:アートやカルチャーの仕事をしたいけれど、香港は日本に比べるとまだまだ少ない。だけど、ヨーロッパに行くと、ロンドンやイタリアでもそうですが、ギャラリーやミュージアムなど、行政が手がける文化面も、デザインをきちんと有効に使っていますよね。そこで、結果的には、それが売り上げなどにつながっているという状況を見たんです。それを見たときに、そういう方法で、香港のクライアントとも一緒に進めていきたいと考えました。そういった方法でできた最初のプロジェクトが、「microwave」です。ここでは、メディアアートフェスティバルの広報関係を担当しました。イタリアから帰国して、その報告を香港でお話する機会があったのですが、そのときに香港のアート関係者と知り合いになったことが、microwaveとの仕事のきっかけでした。これが、microwaveでデザインした最初のポスターです。

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これが、香港に戻ってから最初の仕事になりました。こういう仕事を手がけたことで、アート関係の小さな仕事がくるようになったんです。microwaveの仕事は、ほかの団体やクライアントにも発送されているものなので、それを受け取った人たちが「このデザイン良いな」と言ってくれて、そこから仕事の相談がくることもあって、良い関係ですね。

原田:microwaveは、プロジェクトがスタートする1回目から担当しているんですか?

ジェイヴィン:microwave自体は15年前から活動しているのですが、僕は2006年にデザインアイデンティティを変えるということで、そこから毎年参加しています。

原田:それまでとは全然違うものになっているんですね。

後藤:今回、ジェイヴィンと仲が良いから来てもらっただけではなくて、デザイナーとしてもすごく魅力的なんです。昨日もさまざまな話をしましたが、香港では、デザイナーの人たちと飲みに行くことはあまりないそうで。デザイナーが嫌いというわけではないんですが、デザインをもう少し俯瞰的に見ていたいということがあるのかなと思います。

デザインをしつつ、編集も手がけているのもそうですし、デザインの状況を俯瞰的に見ている、そういう人がこの展覧会から、香港というものをどう表現してくれるのか、そこに興味があって、お声がけしました。だけど、そういう視野を持ちつつ、デザインを続けていくというのは、デザインを集中していくよりもお金にならないのではないかと思うんですよね。そのあたりは、どう折り合いをつけているのでしょうか?

ジェイヴィン:香港のデザイナーは、デザインができて、納品して、クライアントが喜べばそれで良いと思っている人がまだまだ多いですし、それが業界的にも確立されています。しかし、中国の若いデザイナーは、デザイン以外にも本当にいろんなことをやっています。そうした姿勢を香港にも持ち込みたいと思って仕事をしています。